説明会終了、S・Kの最後の妙なわる足掻き

 S・KとN・Tの母親はそれぞれ二人揃ってK・Yの母親に平謝りしている。
「お二人とも、どうか頭をあげてください。謝らなければいけないのはこっちなので。ウチの洋平が本当に申し訳ありませんでした」
 K・Yの母親は申し訳なさそうに謙遜している。
「ちなみに、あともうひとつ聞きたいんスけど、ココで暮らし始めたらバイク持ち込んでもいいっすかね?」
「駄目です」
 今度ばかりは母親が注意するより先にM・Nが即答した。
三人の母親を眺めながら、子供も色々だが母親というのは皆それぞれ大変なのだろうと思いつつも、慣れない座談会を凌いで抑圧から解放されたようにはしゃぎまくるS・KとN・T。窓枠から見える、中庭に生い茂る新緑を眺めながら物思いに耽るM・Tを傍目に私は道場への入門を決意した。
 説明会を終えたあと、太一と健二は車で来ていた母親と分かれて私達と一緒に帰ることになった。帰り道は四人でただひたすらマシンガンのように喋り続けていたような気がする。